近年のスイーツ男子ブームなどもあって、最近では甘~いケーキやパフェを食べる男性の姿も、年齢を問わず、当たり前になってきましたね。
お酒の〆に、ラーメンではなくパフェを食べる人も増えているそうで、〆だけでもご一緒したくなっちゃうような可愛いらしいパフェも増えていますよね♪
ところが、お菓子作りをしたことがある人にはピンとくるかもしれませんが、そういった甘い食べ物の中には、想像を超えた量の砂糖が!
実は・・・、砂糖には中毒性があるんです!
甘党が治らない旦那サマの体の中は、果たして大丈夫なのでしょうか!?
今回は、甘~い砂糖の、怖~い秘密に迫ります!!
旦那の甘党が治らないのはなぜ?
しばらく前のことですが、長距離トラック運転手の男性たちが、2Lの清涼飲料水のペットボトルをいくつも積んで、運転中に飲みながら移動していることが問題になりました。
マナーの問題ではありません。
清涼飲料水に含まれる糖分の大量摂取によって、健康被害をこうむる人が続出したためです。
このように、甘いものには中毒性があります。
それでは、砂糖を繰り返し欲しくなる原因は何なのでしょうか。
低血糖
砂糖には、エンプティカロリーとも呼ばれる一面があります。
これは、それ自体が必要な栄養素を含んでいないということ。
今食べた砂糖を代謝するためには、元々体内にあった大切なビタミンやミネラルを消費する一方なのです。
それにも関わらず、砂糖を食べると血糖値が急上昇してしまいます。
すると、上がりすぎた血糖値をどうにかしようとインスリンが大量に分泌されます。
インスリンが増えすぎた結果、今度は血糖値が急降下。
下がりすぎた血糖値を上げるため、また甘いものが欲しくなるという悪循環にはまります。
ストレスからの解放
砂糖や人工甘味料には、脳内の神経伝達物質であるドーパミンやセロトニンなどを分泌させる効果があります。
なんと!
これはモルヒネや麻薬とも同様の反応です。
ヒトは甘いものを食べることで、一時的に心身のストレスから解放されるのです。
しかし、これはクセになります。
「砂糖じゃなくて、低カロリーの人工甘味料を使っているからいいでしょ?」なんて言う人もいますが、そんなことはありません。
人工甘味料の摂取を続けることで、太りやすい体質になるという研究報告もありましたよね。
また、人工甘味料の中には発ガン性の強いものなど体に良くないものがいくつもあります。
砂糖よりも先に、人工甘味料をやめた方がいいくらいです。
砂糖による健康被害とは?
砂糖には、このように中毒性があります。
砂糖を取り続けると、具体的にどんなことが起こりうるのでしょうか。
うつ病
砂糖は体内のビタミン・ミネラルを奪います。
意外と知られていないのですが、栄養素の不足はうつなどの精神疾患の大きな原因の一つです。
実は私にも経験があります。
一時期、やむを得ず、長期間ほとんど食パンばかり食べていたことがありました。
日を追うごとに考えが後ろ向きになり、栄養失調から徐々に体にも不調が重なり、果てには「このまま明日目が覚めなければどんなにいいだろう」と思いながら浅い眠りにつく日々が、恐ろしいことに10年近くも続いてしまいました。
一度足を踏み外すと、食もおざなりになりがちで、自分から「バランスのよい食事」を欲するようになるのは想像以上に大変なことです。
糖尿病
血糖値が激しく上下することは、糖尿病の原因になります。
糖尿病にかかってしまうと、
- 視力に問題が出たり
- 食事の度にインスリン注射が必要になったり
- 定期的に透析に通わなければいけなくなったり
など人生が窮屈になってしまいます。
骨粗しょう症
砂糖の代謝には、カルシウムも使われてしまいます。
体内で使えるカルシウムが不足すると、あろうことか骨や歯からカルシウムが引っ張り出されてしまいます。
そうして、一見すると太い骨が中身はスカスカ・・・という骨粗しょう症ができあがります。
スカスカの骨は、もろく折れやすいのでとても危険です。
年を取ると、大腿骨などの太い骨を折る方が多いのも、こういったことが原因です。
甘いものと一緒に牛乳を飲めば大丈夫と考える人も多いですが、そんなことはありません。
牛乳に含まれるリンは、カルシウムと結合して体外に出てしまいます。
さらに悪いことにはリンの比率が高いため、砂糖だけでなく牛乳にまで体内のカルシウムを取られてしまいます。
冷え性
体内でブドウ糖をエネルギーに変換するためにも、ビタミンやミネラルが必要です。
しかし、砂糖の代謝にどんどん使われてしまうと、エネルギーを生み出すための栄養素が不足してしまいます。
結果として、体温が十分に上げられず、冷え性などの症状が現れるようになります。
体温が低いと、免疫力も下がります。
病気にかかりやすくなることで、砂糖による悪影響がさらに広がってしまいますね。
リーキーガット症候群
砂糖は腸内を荒らします。
荒れた腸壁から、主に牛乳のたんぱく質などが十分に消化されない大きな塊のまま吸収されることで、リーキーガット症候群を引き起こします。
リーキーガット症候群になると、体がアレルギー反応を起こすための臨戦態勢をとっているようなもの。
血液検査では指摘されなかったとしても、いろいろなたんぱく質に対して突如アレルギー症状が現れたりするので厄介です。
私は子どもが生まれてから、健康のためにおやつはなるべく手作りを心がけていました。
本のレシピ通りに作ると、ずいぶんたくさんの砂糖やバター、小麦粉が必要なのですが、よくわからない添加物が入っているより安心だし、これが世界の常識なのかと目からウロコの気分で従ってしまったのです。
その後、子どもは花粉症、痒疹、アトピー、結膜炎、鼻炎・・・と次々アレルギーを発症。
それでもリーキーガット症候群自体が日本ではまだあまり知られていないため、通院して悪化することはあっても良くなることはありませんでした。
それが、食事と栄養バランスの改善によって、今はだいぶ良くなっています。
アレルギー症状はひどいストレスを与えます。
経験から、ストレスを感じた人は甘いものが食べたくなります。
砂糖など食事に原因があると気づけなければ、一生ひどいアレルギーと付き合うことになりかねません。
糖化
取りすぎた糖が、体内に蓄積してしまった状態を糖化といいます。
糖化が起きると、体内ではAGEs(糖化最終生成物)と呼ばれる老化物質が作られるようになります。
これにより、全身の老化が進みます。
肌や髪といった、見た目の変化も気になりますが、内臓など見えないところも確実に老化してしまうのが怖いところ。
例えば、動脈硬化などを引き起こす可能性もあるのです。
「最近シワが増えたかな?」と思ったら、砂糖を取りすぎていないか思い返してみてくださいね。
旦那の砂糖中毒を治す方法!
大昔、人間にとって甘いものといえば、果物くらいしかありませんでした。
そして果物には、ビタミンが豊富に含まれています。
ですから、本来は「甘いものが食べたいという欲求」=「ビタミンが不足している」という信号なのだというのを栄養学の本で読んだことがあります。
頑張った日のスイーツはうれしいものですが、「甘いものが欲しい=砂糖を食べる」というのは、栄養的には不自然なのです。
砂糖中毒は、食へのアプローチで治していきましょう!
最近では、オーソモレキュラー療法を取り入れる医療機関も増えつつあります。
ネットでも検索できますので、治療を受けたい場合は検討してみてはいかがでしょうか。
オーソモレキュラー療法
オーソモレキュラー療法は、分子栄養学、分子整合栄養学とも呼ばれます。
軽度の場合には、炭水化物を極力控えてたんぱく質をしっかり取るなど、専門書を読むなどして自宅で実践してみるのもよいかもしれません。
医療機関では、
- 栄養療法
- 血糖調整
- 高濃度ビタミンC点滴
の、主に三つの側面から治療が行われます。
生活習慣の改善
前述のトラック運転手の例でもわかるように、手の届くところに甘いものがあれば、ついつい砂糖を取りすぎてしまいます。
また、ケチャップやソースなどを、素材の味がわからなくなるほどかける人もいますが、そういった調味料の中にも結構砂糖は含まれているんです。
まずは、甘いものを買い置きしないことから始めましょう。
甘いものが欲しい時には、お菓子やスイーツではなく、果物を食べてみるのもよいでしょう。
また疲れたり、ストレスを感じている時には、
- きちんと睡眠をとったり
- 好きなお茶を飲んだり
- 趣味に没頭する時間を作る
などして気分転換してみてください。
だんだんと、甘いものへの欲求が薄れてくるのではないでしょうか。
砂糖によって失われた栄養素を補給することで、体内のバランスを整えることも大切です。
白米や白く生成された小麦粉も、砂糖と並ぶエンプティカロリーです。
毎日の食事を和食中心にしたり、玄米や雑穀米、全粒粉などを取り入れたりしてみるのもいいですよ。
甘いもの好きでも成功するダイエット法
砂糖が体に良くないとわかっても、急に全部やめることは難しいですし、市販の食品や調味料にはたいてい砂糖が含まれています。
それならば、甘いものの食べ方を工夫してみましょう。
飲み物を変える
まず、飲み物をノンカロリーのお茶や水に変えてみましょう。
刺激が欲しければ、炭酸水にするといいかもしれません。
炭酸水は胃の調子を整え、さらに空腹をごまかすのにも役立ちます。
甘いものは食後に
血糖値のことを考えても、食事の最初にスイーツを食べるのはおすすめできません。
野菜や他のおかずをしっかり食べた後、主食の代わりにデザートを食べるようにすれば、量も抑えられますし、糖質をダブルで摂取することも避けられます。
また、三度の食事で栄養のバランスが取れてくると、たくさん食べなくても満足感を得られるようになってきます。
甘いものへの欲求もおのずと減少してきますよ。
スムージーよりサラダを食べる
野菜の栄養をとるために、朝食はスムージーというような人も注意が必要です。
スムージーには果物の果糖などが含まれますが、一気に飲み込むことで、噛んで食べるよりも血糖値の上がり方が急になります。
野菜はそのまま食べるか、無糖の青汁などに変えると良さそうです。
甘いものは早い時間に食べる
寝る前に摂取したエネルギーは、使いきれないと脂肪として体内に蓄積されてしまいます。
甘いものは、なるべく一日の早い時間に食べるようにするだけでも、太りにくくなりますね。
まとめ
私たちが、毎日接している砂糖に、これほど困った面があるとは驚きです。
心と体の健康のため、大切な家族のために、お砂糖の摂取量は控えめにしていきましょう。
今、甘いものがやめられなくて悩んでいる人も、体内の栄養バランスを整えていくことで改善できます。
甘いものの他にも美味しいものはたくさんありますから、ぜひ取り組んでみてくださいね。
砂糖は
- 脳に欠かせない栄養素だと言われたり
- お肉を柔らかくしてくれたり
- 食品の保存性を高めたり
など人類の歴史に深く関わってきた食べ物です。
作ってくださっている方々のご苦労もあると思います。
ですが、取りすぎて(あるいは食べさせすぎて)健康を損なってはしかたありません。
砂糖に限らず、偏った食事はよくないのです。
旦那サマの甘党が気になる今こそ、料理に腕を振るってあげてくださいね♪